枯山水の石庭は京都でも格別な美しさ!世界遺産・龍安寺に行こう
移り変わる龍安寺
龍安寺は、細川勝元が徳大寺家の山荘を譲り受け建立したものです。その後、応仁の乱で焼失し再興されています。何度も火災により焼失した後には、豊臣秀吉や徳川家康により保護され今にいたります。
龍安寺の石庭がここまで有名になったのは、海外メディアによる日本文化ブームではないかと思います。この龍安寺の魅力は、この石庭だけでなくどの箇所でも『禅の心』『人の心』を見ることができる事ではないでしょうか。
不完全こそが人間である禅の心が現した「石庭」
溜め息が出るような龍安寺の庭ですが、禅宗でこの庭を作るのも修行のひとつ。龍安寺自体は室町時代に『細川勝元』により創建されました。当時は禅文化が盛んな事もあり、室町時代に創建の寺院の庭の多くは枯山水庭園が作られています。
龍安寺の庭の石は、どの角度から見ても全てを見ることができません。座ってみると平坦に見える庭ですが、実は立って見るのが正式だそうです。こちらの庭は左の奥と西壁も低く作られています。水はけや庭に深みを見せる為の方法だそうですが、緻密に計算された石の配置や小宇宙を表現したといい、昔の人の宗教に対する考え方だけでなく技術の高さに圧倒されます。
方丈からでは全てを見ることは出来ませんが、中の部屋からは全ての石を目におさめる事ができます。計算されたものではないからこそ、神秘的に私達の心をとらえて離さない、そんな不思議な魅力を持っているのです。