癒しの杜・京都の世界遺産「下鴨神社(賀茂御祖神社)」で神秘的なパワーを!
古代の森「糺の森」や「葵祭」は世界遺産にも登録され、縁結びの御利益があることから女性にも非常に人気のある『賀茂御祖神社(下鴨神社)』。樹齢数百年の樹木が多く、京都の中でも屈指のパワースポットです。暑い夏も下鴨神社界隈は風が涼しく落ち着く場所。京都の人達の憩いの場として、長く愛されてきたスポットを紹介します。(2016年10月02日 最終更新)
古代の京都は「賀茂御祖神社(下鴨神社)」によりひらかれた
豊臣秀吉が天下をとってから京都を平安京の頃の姿にする為に大改革を行いました。民衆から信仰が深寺を集めたのが寺町通り。それを北へと歩くと、京が都になる前から存在する糺の森が見え、美しい「下鴨神社(賀茂別雷神社)」の姿を目にすることができます。
あの光源氏も名残惜しんだ「糺の森」
謀反の罪で、遠い須磨に流罪になった時には、この「糺の森(ただすのもり)」の神に誓って『私はなにも悪いことをしていないのに流罪になります。糺の森の神はそれを知っておられるはず』と涙ながらに歌を詠んでいます。偽りを糺す神がおわす場でもあり、清浄な空気の中で静かに目を閉じると身体の穢れが払われていくようです。
初夏には新緑、秋は紅葉と色づく樹木を楽しみながら下鴨神社に向かう道。多くの人が愛し、そしてその美しさに涙した糺の森は「こころの巡礼地」としても訪れたいところです。秋はノルウェイの森のように素晴らしい景観で日本の京都なのか?と思わず息を飲むような美しさも楽しめます。
京都にこんな場所が存在すること自体が驚く「糺の森」。原始林は、縄文時代から続くものでケヤキやムクが自生しています。春の新緑は青々と、紅葉の季節には神社そのものが赤く染まります。
糺の森から下鴨神社へ
高野川と賀茂川が合流したものが、鴨川。京都市内の大橋の下を流れています。下鴨神社はその流れにそって歩けば、糺の森が見えてきます。古来は両川岸まで広がっていたようですが、今では住宅も近くにあり、うっそうと葉を繁らす樹木が広がり京都の真ん中にある森という感じです。
この糺の森の「ただす」は多々洲玉依からきているそうで、古今和歌集では“神域の森”とされているように糺の森を抜けると朱塗りの明島鳥居が見えてきます。
古都京都の文化財そのもの
世界遺産でもある下鴨神社は「上賀茂神社」と合わせて朝廷からも尊祟されており、京が都になる遥か昔より武家からも信仰が非常に篤い神社です。
ご祭神は賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)と娘である、玉依姫命。賀茂県主の祖でもある、賀茂建角身命(たけつぬみのみこと)八咫烏(やたがらす)の化身でもあります。「下鴨神社(賀茂別雷神社)」は新古今和歌集や源氏物語などの多くの古典にも登場するように、私達日本人に馴染み深い神社なのです。
社殿「言社」で自分の守り神に会おう!
本殿は国宝に指定され、2015年4月に弐年遷都により美しく生まれ変わりました。この本殿のまん中にあるのが「言社」で十二支が祀られています。自分の干支に参拝できるのは、ここだけ。こんな機会は滅多にありませんから、訪れた際には立ち寄ってください。
自分を解放し本当の願いが伝わる「相生社」
楼門の手前にある「相生社(あいおいしゃ)」は、『産霊神(むすびのかみ)』とも呼ばれる宇宙が神様となっています。縁結びのパワースポットともいわれ、ご利益があると参拝者が絶えず訪れます。
連理の賢木
お社の真横には、2本の木が一本に結ばれている「連理の賢木」があります。ご神木として霊験あらたかであることは、源氏物語でも光源氏が病床の紫の上に涙ながらに『私達は連理の賢木とも言って誓ったではありませんか』といわせています。
このお社を三周する事により、心を解放し本当の望みが神様に伝わるそうです。男性は時計回りに、女性は時計と反対に回り絵馬で願掛け祈願をしてみてくださいね。最後にご神木の連理の賢木に結ばれている『御生曳(みあれびき)』を二回引いて参拝が完了します。男性は左、女性は右から曳くのが正しい参拝方法。素敵な出会いを求めている人は必見です!
源氏物語にちなんだ「縁結びおみくじ」
参拝がおわったら、お社の隣にある授与所に立ち寄ってください。十二単や束帯をモチーフにした男女別の「縁結びおみくじ」をひけます。
美しくなりたいなら「河合神社」
「鏡絵馬」があり、女性の美しさを願うと叶えてくださると話題の神社です。
鏡絵馬
絵馬に化粧を施す変わった絵馬ですが、見た目の美しさだけでなく、心磨きや安産の御利益など女性の為の願いを叶えてくださいます。美しい顔だけでなく、心までも美しくなれたら……ちょっと欲張りですがしっかり絵馬にメイクしてあげてください。
河合神社には美人祈願の御利益だけでなく、武芸上達にも御利益がありますので、力のこもった絵馬を奉納される方もおります。
京都にお立ち寄りの際は是非、下鴨神社、河合神社両方にお参り下さい。 pic.twitter.com/0LY1S1AXqv— 下鴨神社 (@kamomioyajinja) 2016年6月4日
神聖な水を求めて!「御手洗社」
こちらのお社は、井戸の上に祀られているのが特徴的。別名「井上社」とも呼ばれ、ひんやりした水に足をつけると気持ちが引き締まります。有名な「足つけ神事」は土用の丑の日に行われ、こちらがその舞台にもなります。
みたらし団子発祥の地でもあり、この御手洗池から土用の丑の日に限り湧き出る泡の形を象ったとも言われているんですよ。
神水をいただいて、罪や穢れを祓ってくれる御手洗社の瀬織津比売命にお参りしました。#京都 #kyoto #下鴨神社 #御手洗まつり pic.twitter.com/snb2gjtyTj
— berry♪ (@blossom_cherry4) 2016年7月28日
季節を歩こう
「光琳の梅」と「流し雛」
御手洗川にかかる輪橋(そりはし)脇には、雛祭り時期に咲く紅梅があります。御手洗社では桃の節句に『流し雛』が行われ、美しい紅梅と共に私達の目を楽しませてくれます。
糺の森の美しいライトアップ
8月に行われる『下鴨神社 糺の森の光の祭』は、参道が光のアートで包まれ、幻想的な空間が広がります。楼門内の『呼応する球体-下鴨神社 糺の森』は拝観料が必要ですが、境内外で行われる『呼応する木々-下鴨神社 糺の森』は無料でイルミネーションを楽しむことができます。
昨夜、ライトアップの内覧式が行われました。本日より夕方6時より9時半まで森が彩られ、土日のみ楼門内が解放されます。
多くの方の御参拝をお待ちしております。 pic.twitter.com/SHN9J2VjU2— 下鴨神社 (@kamomioyajinja) 2016年8月17日
京都で今年最後の紅葉を楽しみたい!
糺の森は、樹木の背が高いために京都ではもっとも遅くに紅葉が見られます。外部からは紅葉しているようには見えないので、訪れた人だけが見られる贅沢な一時です。
紅葉見頃
見頃は11月下旬から12月中旬まで。境内の紅葉が終わる頃には、糺の森が色づき始めになります。紅葉橋(もみじばし)は河合神社の東にあり、橋に絨毯のように広がる姿もまた素晴らしいですよ。
下鴨神社(賀茂別雷神社)へのアクセス
【京都駅】
①地下鉄烏丸線にて北大路駅下車、北大路駅より市バス1番・205番に乗車、「下鴨神社前(または糺ノ森前)」下車、徒歩すぐ。
②市バス4番・205番に乗車、「下鴨神社前(または糺ノ森前)」下車、徒歩すぐ。
①地下鉄烏丸線にて北大路駅下車、北大路駅より市バス1番・205番に乗車、「下鴨神社前(または糺ノ森前)」下車、徒歩すぐ。
②市バス4番・205番に乗車、「下鴨神社前(または糺ノ森前)」下車、徒歩すぐ。
下鴨神社周辺のグルメ
さるや
鳥居近くにある「さるや」で食べていただきたいのは、やはり「申餅(さるもち)」でしょう! 葵祭の際には、無病息災を願い食べていたそうです。この餅が食べられるのは「さるや」だけ。
皮はもち米で出来ていて、小豆餡がしっとりとして甘味が広がります。
出町柳、元田中 / 和菓子、カフェ、甘味処
- 住所
- 京都市左京区下鴨泉川町59 下鴨神社境内
- 電話番号
- 075-781-0010
- 営業時間
- 10:00~16:30
- 定休日
- 無休
- 平均予算
- ~¥999
- ~¥999
加茂みたらし茶屋
1串に5つの団子なのですが、一番上だけが下の団子と離れているのが特徴です。人の五体をあわらしているそうで、神前で祈祷してから食べていた事からこの形なのだとか。
本場のみたらし団子を、参拝後にゆっくりと頬張るならこちらで!!
出町ふたば
「出町ふたば」は持ち帰りのみの和菓子店。店先からは、菓子を作る様子を見ることができます。休日には行列ができるほどの人気です。
こちらの豆餅は、外側がふわふわで餡は北海道十勝の小豆を使ったこしあん。口に入れると、溶けてしまうくらいに柔らかく人気です。
神馬堂
下鴨神社を訪れたら、ここの「やきもち」は絶対に食べてもらいたい! 1つ1つを丁寧に鉄板で焼いた香ばしいやきもちが味わえます。
シンプルな見た目とはあいなり、一度食べるとやみつきになるのは間違いなし! 1日に作る量が決まっているので、売りきれたらおしまいになります。絶対に手に入れたいなら、朝早くに下鴨神社まで足を運びましょう。
パワースポット「下鴨神社(賀茂別雷神社)」を後にして
糺の森はなんと東京ドーム3個分の広さ、そして下鴨神社にはまだまだ紹介しきれないスポットがたくさんあります。貴族や武士からも崇敬されてきた、大いなる力をもった素晴らしい神社です。一度とは言わず、何度も訪れてみてください。