京都の外せない観光スポット!築城400年を超え、今もその姿を残す『二条城』
大きな歴史の荒波を受けた『二条城 』を丸ごと楽しもう!
徳川家康により作られた『元離宮二条城』
豊臣家滅亡により、待ちに待った権力を手に入れた徳川家康は、大政奉還まで日本の歴史が移りいく様を見守ってきました。江戸初期までは、非常に多くの城が築かれましたが「大阪夏の陣」以降一国一城の令により、城はどんどん減っていきます。
幕府の許可を得なくては、改築さえも出来なくなり崩壊したままの城も現在は多く見られます。徳川幕府が栄えた時代には、将軍の宿舎として利用され大政奉還後には、京都府庁舎として明治まで使われていたのです。
武家風書院作りが素晴らしい『二の丸御殿』
大広間の一の間では、徳川慶喜(とくがわよしのぶ)が諸藩の大名の前で大政奉還を発表した場所です。松と鷹のの襖絵は、徳川将軍の権威と権力を象徴したと言われています。
部屋の数が33、畳で数えると800畳と車寄(くるまよせ)から白書院(しろしょいん)まで6棟が続きます。二の丸御殿で一番広い間が遠侍(とおさぶらい)で参上した大名の控え室になります。
唐門も見事な装飾ですが、車寄(くるまよせ)にも同じように金箔を使い見事な彫刻があるのも興味深いです。
徳川慶喜の住居だった!『本丸御殿』
二条城が創建された当時は、二の丸と本丸は同じくらいに大きなもので、五層の天守閣も存在していましたが寛永3年の落雷で焼失し再建されることはありませんでした。天明8年の大火で総てを焼失した『本丸御殿』でしたが、徳川慶喜の住居として新たに創建されました。
明治維新後には、一旦撤去されてしまい現在の『本丸御殿』は京都御苑から移築されたもの。皇女和宮が徳川家茂に嫁ぐまで住まわれていたことでも有名です。
狩野探幽の『障壁画』
重要文化財にもなっている見事な障壁画は狩野派と呼ばれる狩野探幽率いる絵師達により画かれています。後水尾天皇が寛永3年に二条城に行幸された為に、改装の1つとして作られたそうです。豪華絢爛で、天皇を迎えるに相応しい素晴らしいものですね。
残念ながら、二の丸御殿で眺められるのはレプリカになります。大休憩所北側にある「築城400年記念 展示・収蔵館」で、二の丸御殿での配置そのままで障壁画を鑑賞が可能です。展示は年4回、テーマごとに入れ替えをし公開されていています。ぜひ、桃山時代の華麗な様式をご覧ください。
残念ながら、二の丸御殿で眺められるのはレプリカになります。大休憩所北側にある「築城400年記念 展示・収蔵館」で、二の丸御殿での配置そのままで障壁画を鑑賞が可能です。展示は年4回、テーマごとに入れ替えをし公開されていています。ぜひ、桃山時代の華麗な様式をご覧ください。
観光・文化・産業:障壁画流転(るてん)~二条城で甦(よみがえ)る障壁画たち~ 元離宮二条城「築城400年記念 展示・収蔵館」平成28年度第2期展示事業 https://t.co/eDKrmzKupm
— 京都市情報館 (@city_kyoto_all) 2016年7月8日
日本の歴史を『庭園』から覗いてみよう
将軍の職務は多忙を極めます。一時の癒しを求めたこの庭園は、創建当時からあるものだけでなく明治・昭和に入ってから造園されたものがあります。
『二の丸庭園』は、江戸時代に作られたものですが徳川最後の将軍、慶喜の時代には緑も枯れ果てていたようです。二条城の構造奉行でもあった、小堀遠州の指示で見事に完成しています。黒書院と大広間に面し、池には中島を中心に滝石や景石が据えられています。
『本丸庭園』は、明治天皇により焼失した庭を改造したもので、紅葉の時期には落ち着いた雰囲気が楽しめます。植木商の井上清兵衛が築山を備えた芝生庭を造ったとも言われており、質素を好んだ明治天皇らしい穏やかな庭が特徴です。
清流園は昭和39年から着手され、江戸時代の豪商「角倉了以」の屋敷の一部や庭石を使い茶室「和楽庵」とともに造園されたものです。通常は非公開で、市民茶会や来賓の接待で利用されています。日本庭園に芝生をつかった現代風の庭園で、生まれ変わった二条城に相応しいものです。
今日の二条城二の丸庭園。豪快に石を配置した庭園は圧巻でした。 pic.twitter.com/rVqguaLzed
— ハイさん (@ia42aj) 2016年6月3日
四季折々の美しい二条城
二条城『梅林』
2月中旬から梅が美しく、入り口から華やかな香りが漂います。見頃は3月中旬で二条城の南西に梅林があります。
源平咲き分けと呼ばれる梅は、1本に2色の梅が紅白の花を艶やかに飾ります。非常に珍しい梅で、縁起が良いことから夫婦でこの梅を楽しみにやってくる人もいるんですよ。
1本の木で2色の梅
なんでだろ!?#二条城 pic.twitter.com/b54lsKWPqU— 光香庵 (@hisashi_33) 2016年3月9日
艶やかな桜を『二条城』で楽しもう
『二条城』自体も素晴らしいのですが、桜の美しさや豊富さは京都の中でも指折りの名所。60種類の桜が約400本と、回りは桜に囲まれ壮大な城が彩られます。
桜のライトアップ
ライトアップの時期には、茶席もあり京都の名産品も販売されます。3月下旬から4月中旬が例年ライトアップされています。
昨日、二条城に桜を見に行ってきました~!花びらがグラデーション…! pic.twitter.com/vr0cZMuaDr
— こなつ (@y_dnt65) 2016年4月17日
秋の紅葉も見事です
「二条城お城祭り」が開催される時期には、紅葉シーズンとなります。市民大茶会が行われ、清流園で紅葉が楽しめるようになります。放鷹術の実演を楽しんだりと、いつもとは違う二条城が楽しめます。
紅葉の身頃、10月下旬から11月下旬。二条城お城祭りは例年、10~11月に開催されていますのでちょうど紅葉狩りも楽しめます。
二条城への交通アクセス
●バス
京都駅前のバスターミナルから
・B1乗り場、京都市バス9系統『西賀茂車庫前』乗車、『二条城前』にて下車
・京都市バス50系統『立命館大学前』、101系統バス『北大路バスターミナル』乗車、『二条城前』にて下車
京都駅前のバスターミナルから
・B1乗り場、京都市バス9系統『西賀茂車庫前』乗車、『二条城前』にて下車
・京都市バス50系統『立命館大学前』、101系統バス『北大路バスターミナル』乗車、『二条城前』にて下車
●電車
京都駅から地下鉄京都烏丸線で、国際会館方面の電車に乗車『烏丸御池』から乗り換え、東西線・太秦天神川行に乗車し『二条城前』下車
二条城を楽しんだらグルメ探しにいこう!
大極殿本舗 六角店 栖園
烏丸御池にある有名な京菓子店に併設した甘味処『栖園(せいえん)』。町屋でもある店は、築約140年だそうで趣のある外観です。
有名な「琥珀流し」は、人気の甘味でトッピングが月替わりになっています。訪れる時期を変えて、いろいろな味を楽しんでください。
夏場はボリューム満点のかき氷が大人気で、メディアで紹介されるほどなんですよ。
琥珀流しペパーミント
&ミルクミントかき氷
栖園 太極殿https://t.co/zaIhlnDfWt pic.twitter.com/m4f5QscVwv— Cafe1001(いちまるまるいち) (@cafe1001_kyoto) 2016年7月20日
二条城をあとにして
桜を愛でに『二条城』に訪れる人もいますが、一歩中に足を踏み入れるとズシリとした重みを感じます。日本の歴史の変換と共に歩んできた二条城。徳川幕府の始まりから、新しい世の中への移り変わりをこの城は何を思い見つめていたのでしょう。そんな場所を肌で感じられるのは、とても不思議で重みがあると思うのです。