京都観光におすすめ。まず世界遺産から訪れてみませんか?17スポットまとめ
1.教王護国寺(東寺)
東寺の五重の塔を知らない人はいないはずです。京都駅からアクセスもよく、真っ先に足を運ぶ人もいるでしょう。空海により開かれた「東寺」は『教王護国寺』が正式名称で、京都を語るときには欠かせない寺です。
羅城門の東を守る為に建立されましたが、空海が嵯峨天皇から賜った時には、金堂と僧坊のみの小さな寺でした。この東寺を真言密教の根本道場として、大日如来を本尊とし「曼荼羅」の教えを具現化したこの寺は、存在自体が国宝と呼んでもおかしくないスケールです。
御影堂
空海の御影を安置した『御影堂』は、檜皮萱屋根の国宝でもあり、入母屋造になっています。毎朝6時から、法要が営まれ仏舎利を授けていただけます。拝観料は無料で、閉門まで誰でも立ち会えます。中まで入る人も少ない事もあり、比較的空いている事が多いです。
金堂
薬師如来を挟んで、日光菩薩と月光菩薩が並び、訪れる人々を温かく迎えます。本堂『金堂』の建物は大きいのですが、薄暗く穏やかな空気が流れています。ここに足を踏み入れて、菩薩と対話する事で心の闇を落として帰るのもひとつの楽しみ方。ただ静かに耳を傾けてくださる菩薩の温かさに癒される空間です。
講堂
『講堂』では、曼荼羅の世界が分かりやすく理解できる「立体曼荼羅」を見ることが出来ます。須弥壇には大日如来、それを囲むように阿しゅく如来、宝生如来、不空成就如来、阿弥陀如来が安置されています。四隅には、四天王、大日如来の両脇には梵天と帝釈天。左には不動明王を中心に5体の仏像と、右には金剛波羅蜜多菩薩等の5体が並びます。仏像に詳しい人も、そうでない人も立体曼荼羅を前に空海の教えを肌で感じてみてください。
期間限定の一般公開
五重塔の初層には曼荼羅があり、心柱には大日如来と、密教の教えを感じ取れるようになっています。春(3~5月)と秋(9~11月)には、五重塔と宝物館が一般公開されるので、そのチャンスをおみのがしなく。
東寺 がらくた市・手作り市
毎月第一日曜日には「がらくた市・手作り市」が、毎月21日には「弘法市」が開催されています。骨董品から、着物、手作り品、食べ物などさまざまなものが並びます。クオリティの高いオリジナル商品も多々あるので、観光の日と重なっていたらぜひ早朝から訪れてみてください。
2.本願寺(西本願寺)
浄土真宗本願寺派の総本山であり、境内にある建築物は歴史的遺産だけでなく宗教的遺産としても見逃せません。権威と権力を表す『西本願寺』はいろいろな意味で見応えがあります。
唐門
国宝になっている『唐門』は、境内の南側にあり檜皮葺の四脚門は「聚楽第」「伏見城」の遺構ではないかともされ、歴史ファンが訪れてきます。“日暮門”と異名があるくらいに、その素晴らしさに時間を忘れてしまいそうです。
御影堂
戦国時代から、大名並みの権威や権力を持ち政治的にも深く関わってきた本願寺。慶応元年には、新撰組の屯所として利用されました。慶応3年には、不動堂村に新しく建てられた屯所に移動するまで、ここでは武芸の稽古や砲撃訓練がされていたそうです。『御影堂』はとにかく広く、千人は収容されたそうですから、長州志士が集まり西本願寺と繋がる事を嫌がった新撰組が目をつけたのも頷けます。現在も当時の輝きのまま、その姿を現しています。
境内の廊下では埋木でほっこりします。探しながら歩いていると楽しいですよ。 #埋木 #西本願寺 pic.twitter.com/zvV6bXl6Yd
— 浮草 (@tantyou3) 2016年6月7日
3.元離宮二条城
徳川家康により、将軍上洛の宿舎として御所の守護の為に離宮として整備された『二条城』は、桜の名所として全国から観光客が訪れます。二条城の美しさをじっくりと楽しみましょう。
番所
徳川将軍が不在の時には、二条在番が留守を守っていました。東大門右手にある『番所』には、当時の様子を再現した人形が置かれています。常時、50人が在籍していたそうですからなかなかの迫力です。
唐門
平成の修復工事が終了し、往時の輝きを取り戻した『唐門』。屋根の端と端を結ぶ独特のカーブは「唐破風(からはふ)」造りといい、鶴や蝶、花など細かい彫刻がふんだんに施されています。青、赤、白、緑、オレンジなど、多彩な色あいも見事。門を支える四脚門の内部も忘れずに見てくださいね。この門の向こうに「二の丸御殿」があります。
二の丸御殿
豪華絢爛な造りで、離宮としての機能を持っていた事がよく分かります。33の部屋があり、それぞれに人形が当時を再現しています。大広間には、将軍と大名の謁見が見られ、大政奉還の様子を感じられます。
庭園と桜
『二の丸庭園』は江戸時代に作られたもので、家康の世代には非常に美しい庭であったそうです。場内には、梅と桜が多く植えられており、春にはそれは美しい景観を楽しめます。源平先分けと呼ばれる梅には、紅白の可憐な花が一本の木に咲く姿を楽しめます。二条城の桜は、3月中旬から4月まで素晴らしく見事な姿を見せてくれるので、春には梅と桜を楽しみに訪れてください。
4.清水寺
国宝でもある『清水寺』には、重要文化財の伽藍が15ほど存在します。江戸初期に再建されていますが、非常に古い歴史を持っている寺院として海外からも多くの観光客で賑わいます。
清水の舞台
巨大な柱に支えられたこの舞台は、本堂から張り出すように作られていて京都の街が一望できる素晴らしいスポットです。春には夜桜の特別拝観があり、幻想的な中で京都の美しさを堪能できます。
音羽の瀧
延命水とも呼ばれているこの冷水は、多くの人がご利益を求めてやってきます。3つの滝はそれぞれ、学問成就、恋愛成就、延命長寿とされています。欲張って3つとも……はできません。よく考えて、ひとつのご利益を選びましょう。滝の水は一口いただけば、十分だそうです。
清水寺さん。
清水の舞台から飛び降りたつもり、で知られる舞台造の本堂です。
ご本尊様は十一面千手千眼観世音菩薩様です。
音羽の滝はすごい行列。
というか、参道からしてすごい人(^-^;
でも、本堂を下から眺めるとやっぱりすばらしい。 pic.twitter.com/1zAAIlMVyW— **shinobu** (@shinobu902) 2016年6月4日
京都府京都市。「清水の舞台」で知られる寺院。北法相宗の本山(一寺一宗)。縁起、年中行事、境内案内。
京阪電鉄清水五条駅から徒歩約25分
JR京都駅から市バス「東山通北大路バスターミナル」または「清水寺祇園 銀閣寺」行き、「五条坂」バス停下車、徒歩10分
5.西芳寺(さいほうじ)
雨の京都は格別に美しいのですが、なかでも“苔寺”と呼ばれる『西芳寺』は雨に映える素晴らしい苔に目を奪われます。庭の隅々にまで苔むすその風景はまさに極楽浄土を表すかのようです。
美しい庭
西芳寺の見所は、地面に這うようにのびる苔です。晴天には、青々とした苔が目の前に広がり雨の人はまた違った雰囲気を見ることが出来ます。苔は水分を含むと、艶々と息を吹き返し生気に満ちた姿を取り戻します。雨の日だからこそ、その美しさを堪能できる稀有な庭なのです。
梅雨がおすすめ
雨の日の拝観がやはり一番おすすめ。ただし、拝観は事前予約が必要です。必ず「往復ハガキ」で申し込みます。予約は2ヶ月前から受付で、最低でも1ヶ月前には予約しないと入れません。なお、観光寺ではないので、写経が終わってから庭園見学が可能です。所要時間は約90分ほど。時間に余裕を持って訪れてくださいね。
6.仁和寺
代々皇族が門跡を勤めた由緒あるお寺です。御室桜が有名で、春には桜の名所としても多くの人が訪れます。
仁王門
真言宗御所派の総本山である仁和寺にある『仁王門』は、堂々とした風格のある門です。この仁王門は“京都三大門”のひとつでもあり、徳川家光公の寄進によるものです。
左右に阿吽の仁王像がやってくる人を戒めるように見つめます。
金堂
家光公により再興されてから、京都御所の紫宸伝を移したもので国宝になっています。元々は檜皮葺であったものを寺院の本堂として使うために瓦葺に取り替えていますが、平安の寝殿造りをそのままに残しています。『金堂』には本尊である阿弥陀三尊像が安置され、こちらも国宝指定されています。
御影堂
『御影堂』は御所の清涼殿を移築したもので、宝形造りで屋根は檜皮葺のまま当時を偲べます。京都御所から移築されてきた宸殿など、見所が多く寺の中は御所そのもの。静寂の中で目を瞑れば、当時の様子が目に浮かぶようです。
仁和寺にも行ってきました。五重塔を借景とした北庭は息を飲む美しさです。 pic.twitter.com/ijab74sP2Z
— ハイさん (@ia42aj) 2016年6月3日
7.高山寺
鳥獣戯画は墨線で描かれた国宝でもあります。日本最古の漫画とも言われ、両国国立博物館でも展示されました。深山の名刹である『高山寺』は、世界文化遺産登録された趣のあるお寺です。
国宝がいっぱい
高山寺は、川端康成の『古都』の舞台となった場所です。男性コーラスグループ「デューク・エイセス」の楽曲『女ひとり』にも登場する森閑としたスポット。奈良時代の創建とも言われ、国宝や重要文化財が収蔵されています。鳥獣人物戯画だけでなく仏眼仏母像、明恵上人樹上座禅像などじっくりとみてください。
石水院
明恵上人の住居であった『石水院』は、後鳥羽天皇より学問所とした賜ったものです。鎌倉時代に作られたままに残されていて、簡素な作りですが奥深く人が生活する最低限度の空間があります。住宅建築の傑作と言われ、質素な中に美しさがあり日本の心を感じさせます。
高山寺、凄くいい眺めだった。。 pic.twitter.com/ny3NrPQCfp
— なお (@naokisuda22) 2016年5月30日