「京都三大祭り」見たことある?一度は目に焼き付けたい、日本文化の集大成!
京都の祭は、小さなものを入れると年間300近くの祭りがあります。その中でも「京都三大祭り」といえば、「葵祭」「祇園祭」「時代祭」でしょう。きらびやかで美しいこれらの祭は、日本の伝統でもあり文化の1つ。一度は近くで、その素晴らしさを楽しんでみませんか?今回は「京都三大祭り」の楽しみ方や見どころを紹介していきます。(2016年12月28日 最終更新)
京都を代表する「葵祭」「祇園祭」「時代祭」の「三大祭り」は、内容や趣旨も全く異なりそれぞれに大きな特徴があります。どれも雅で艶やかですが、どのように生まれ今に至るかを知る事によって祭りがもっと楽しめます。知っているようで知らない神様の事や、歴史をこの「三大祭り」から学び、京都を好きになるきっかけになりますように。
あの光源氏も参加した「葵祭」
開催日:5月15日(葵祭の前儀は5月1日から)
5月3日に行われる下鴨神社の流鏑馬(やぶさめ)神事が始まりの合図となり、有名な「路頭の儀」で大盛り上がりを見せてくれます。平安時代の衣装を身に着けた人達が、京都御所から下鴨神社そして上賀茂神社まで市中を練り歩く姿は当時の様子を再現したもの。すべての行列が通過するまで約1時間と大がかりな祭りです。
『賀茂祭』と呼ばれていた賀茂氏主催の祭りがこの葵祭の元になっています。賀茂神社の斎王が輿に乗って現れると、ため息やフラッシュがたかれ一番の盛り上がりをみせます。平安遷都から一般的に行われるようになった葵祭ですが、承久の乱で賀茂神社の「斎王」が途絶えてしまいそれ以降は祭りが行われなくなってしまいました。私たちが『斎王』と思っているのは実は『斎王代』と呼ばれる代理人なんです。
「御所車」は牛が引いて歩きますが、近くを通るとギシギシ音がなり乗り心地はあまり良さそうな感じではなさそうです。この葵祭りの様子は源氏物語でも、光源氏の正妻『葵の上』と恋人『六条御息所』が一目愛しい光源氏を見ようと争そう様子が描かれます。下男が競ったとはいっても当時の女性が『男性を一目見よう』などの行為は、はしたない事でしたから二人は恥ずかしい思いをしたのは間違いないでしょう。
葵祭の観覧方法
落ち着いてみたいなら、有料の観覧席を取るのが一番です。全て指定席で、パンフレット付きですから祭りをゆっくりと楽しむことができます。京都市観光協会に問い合わせると、販売日時が分かりますのでホームページで確認してみましょう。
席はネット予約もできますが、すぐに埋まってしまいますので早めにチエックしておくと良いですよ。京都御所と下鴨神社のどちらか選べますので、自分が見たい場所を先ず決めておくと良いですね。
牛車を引いている牛は大人しいのですが、当日は人が多いので興奮しやすくなっています。フラッシュを向けると、暴れ出すことがありますので決して牛の近くで騒いだり写真撮影は控えてください。祭は5月15日に行われますが、天候が悪いと翌日の延期されることもありますので日程は余裕をもって組んでおくのが安心です。
- 住所
- 京都府京都市
- 電話番号
- 075-752-0227
出典:公共クラウド(総務省)
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行列コースにある「下鴨神社」と「上賀茂神社」については、下記の記事も合わせてどうぞ。
民衆を助けたい!その気持ちが祭りになった「祇園祭」
開催日:7月1日から1か月間
貞観11(869)年には、全国的に天候が乱れで疫病が発生し多くの民衆が疫病に倒れました。当時の平安京『神泉苑』では66本の鉾(矛)を立て悪霊払が行われ、国の安寧を祈ったのが始まりだそうです。当時は66の国が日本にあったので、1本の鉾が1つの国という事になります。
「宵山(よいやま)」は7月14日~16日に行なわれる前祭。京都の町の辻には宵山が置かれ、有名な祇園囃子が奏でられます。これも大盛り上がりで、一部の鉾には一般の人も登る事ができるのでチャンスがあれば一度登ってみましょう。
7月17日が前祭、24日は後祭と呼ばれ、後祭の山鉾巡行が祇園祭のハイライトです。「長刀(なぎなた)鉾」は、巡行の先頭を行くのですが稚児が乗る唯一の鉾で、他は人形が乗っていますから見間違えないようにしたいですね。祭は日本発祥ですが、鉾を良く見るとインドの絨毯が使われていたりと中々面白いものです。
『蟷螂(とうろう)山』は、かまきり山とも呼んでいますが。かまきりの羽や鎌が、からくりになっていて山の上で動くようになっているんです。山鉾巡行の見所である『辻回し』ですが、方向舵が鉾には付いていないので、方向転換する為に車輪の下に青竹を敷いて水をかけて滑りやすくしているのも先人の知恵を感じさせます。
「祇園祭」はどこで見るのが一番?
「辻回し」が行われる四条河原町辺りは、人でいっぱいなので早めに場所取りが必要になります。有料観覧席は御池通リにあるのですが、祇園祭当日の京都はとにかく蒸し暑いので、じっとしているのは非常に危険です。熱中症対策をしても、観覧席で終わりまでいるのはあまりおすすめしません。
中には、小さなお子さん連れの家族に譲って退席する人の姿も見られるほど祇園祭の時期は体調管理だけでなく、暑さ対策もしっかり考えておきましょう。個人的には、混雑はしますが交差点で見るのが一番良いとは思います。毎年有料席では、暑さで退席する人がたくさんいますので、祇園祭に関しては巡行をのんびり見るくらいの気もちで参加すると良いと思います。
歴史好きなら一度は目に焼き付けたい「時代祭」
開催日:10月22日
京都に遷都して平安京が生まれてから明治維新まで、厳密な時代考証をした上で衣装を作り毎年10月22日に約2,000名の大行が列をなして京都を練り歩きます。テレビや本の中でしか触れることのない、過去が目の前に広がるのですから歴史ファンにはたまらない祭りですね。
凛々しい武将の姿もさることながら、毎年ため息が漏れるのが皇女和宮(かずのみや)の十二単の姿でしょう。その美しい着物だけでなく、悲劇のヒロインでもある和宮が現代に蘇ることによって徳川の終わりを感じさせるのも感慨深いものです。
時代を遡り、行列が進むのですがひと際大きな歓声を浴びるのは『織田信長』や『豊臣秀吉』ですね。戦国武将の登場で、一気にボルテージが高くなり徐々に公家などの雅な行列になっていくのが面白いです。
維新の立役者から紫式部、大原女(おはらめ)と次々と現れる過去の人物に掛け声もかかり、大きく手を振る武将に喚起しすました公家の姿が笑いをさそうなど、なんとも言えない面白さがある練り歩きです。
こちらは雨天順延になるので、日程が翌日にずれることがあります。旅行の日程は余裕をもたせておきましょう。
時代祭は何処で見る?
指定席の有料席が京都御所、御池通、平安神宮道の三ヶ所に設置されます。こちらにはパンフレットもついてきますから、じっくり楽しみたい人は有料席がおすすめです。
- 住所
- 京都府京都市
- 電話番号
- 075-752-0227
出典:公共クラウド(総務省)
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迫力満点!京都の三大祭
いかがでしたか?たくさんの祭の仲でも規模も大きく、京都府民だけでなく海外からも多くの人が訪れる三大祭。やっぱり近くてゆっくり見たいのであれば指定席(有料)を取ってしまうのが一番です。この席は、どれも京都観光協会に問い合わせが必要です。有料席をとらなくても、のんびり楽しむことはできるので自分の旅行ペースに合わせて利用してください。とにかく迫力満点の京都の祭は、一生に一度は近くてぜひ!