寝泊まりできるアートスペース!京の町家を改装したゲストハウス「クマグスク」
西洋絵画でも日本画でも、寝室にある静物や、横たわる人物などを描いたものは意外と多いもの。また、現代アートでもベッドや浴室などは作品のモチーフとしてしばしば登場しますよね。そういう作品を観て「こんなところに泊まってみたいなぁ」と思ったことがあるアナタ、京都には実際に泊まれるアートスペースがあるんですよ!「クマグスク」という名のそのゲストハウスを、くわしく見ていきましょう。(2016年08月17日 最終更新)
まずは泊まれるアート作品あれこれ
爽やかに晴れた5月の週末に、ジェームズ・タレル「光の館」に泊まる機会に恵まれた。谷崎潤一郎『陰翳礼讃』にヒントを得て作られた作品だそう。泊まれる芸術作品。 pic.twitter.com/nIrtO30O2n
— ちびえもん (@chiibeesnow) 2016年5月30日
それが「KYOTO ART HOSTEL kumagusuku(クマグスク)」です。
クマグスクってどんなゲストハウスなの?

築60年以上の町家をリノベーションした建物は2階建てで、1階にはロビーと中庭、「ozasahayashi_project」という外部ギャラリーが入っています。
動物の象徴である「熊」と植物の象徴である「楠」、そこに人間の営みの象徴である「城」を合わせたことばに、クマグスクがあらたな人とアートの関係を築くのだという思いが込められています。
クマグスクのロゴが京都バージョンにリニューアルです。ロゴデザインはもちろん原田祐馬さん率いるUMA/design farm。三本の枝は、クマグスク(熊+楠+城)の名前の由来でもある人と動物と植物を表しています。 pic.twitter.com/UOFYcKVyl0
— kumagusuku クマグスク (@kuma_gusuku) 2014年6月29日
クマグスク ってええ名前おもいつくなあ
— takeshi (@takeshi______) 2015年11月3日
クマグスクの代表者をご紹介
3人目は美術家の矢津吉隆さん。アーティストとして持続可能な活動をしていくためにどうするか考え、宿泊型アートスペースを作ることになったという経緯が良いなと思い、お声がけさせていただいたことから、今回のCLASS ROOMに繋がりました。 pic.twitter.com/l6V2yQ1wDj
— CLASSROOM Mag (@classroom_jpn) 2015年9月16日
アートスペース虹の「矢津吉隆展」。立体、映像、ドローイングなど。仮面の文化人類学的な意味合いを通して、人間の知覚の外側を感知する事をテーマにした作品を制作。http://t.co/vdJaUmKC0q pic.twitter.com/MDmbT9IgHb
— 小吹隆文 (@kobukitakafumi) 2013年3月8日
矢津さんは、2012年に沖縄のゲストハウスに滞在しているときに、旅行という非日常の中でアートを観るという自身の体験から、寝泊まりできるアートスペース《kumagusuku》のプロジェクトを着想。
今年の夏秋、小豆島での瀬戸内国際芸術祭期間限定「kumagusuku」を実現させるべく事業計画を練っています。今日も行政書士さんと打ち合わせ。段々と事業のシルエットが浮かんできています。数字と睨めっこ。
— kumagusuku クマグスク (@kuma_gusuku) 2013年1月30日
矢津さんは友人らとともに、香川県小豆島の使われなくなった宿坊に、最初のクマグスクを3か月限定でオープン。宿坊の広い浴室に美術作家の土屋信子さんの作品を展示し、裸でシャワーを浴びながら鑑賞することができる展覧会を開催しました。
朝一番でクマグスクを出発。とても良い空間だった。シャワーを浴びながら作品の中に居るという体験も面白かったし、アート系ゲストハウスに集う人達との会話もとても面白かったなぁ。瀬戸内芸術祭の会期限定なのがもったいない。もし、後続プロジェクトが立ち上がったら、また行こう!
— 佐藤寛也/Tomonari SATO (@tabikimama) 2013年11月1日
小豆島ではクマグスクというシャワーを浴びながらアートを観れる宿に泊まりました。面白かったー!小豆島で素敵な人達とたくさん出会うことが出来て、島の人々が皆優しくて感動でした!夢のような旅が終わり、本日は家でたまった洗濯物、お土産の仕分け、撮った写真をMacに読み込みしてます。
— uniyan (@anyopantalon) 2013年10月13日
「青森EARTH2016 根と路」無事オープン!縄文以来の人と大地の結びつきを「根と路」という言葉に凝縮して展示する展覧会。「地層」的と言える密度で形になりました。損はないはず。ぜひ!!https://t.co/bp1IEhlC4Q pic.twitter.com/BKoeaOKu2o
— 10周年 青森県立美術館 (@aomorikenbi) 2016年7月28日
クマグスクの部屋をご紹介
クマグスクはこぢんまりとしてとても素敵なホテル。いたるところにアート作品があって、とてもたのしい。でも、何より部屋の明かりが好みだ。。 pic.twitter.com/qRCwsIkiRw
— ち (@echoooooooo56) 2016年7月15日
部屋にはベッドが1台あるのですが、サイズがやや小さめのため、身長が180cm以下のひとにおすすめしているそうです。
ふたりで泊まって、ソファでお酒を飲みながらアートについて語り合うのもいいですね。

この部屋は、中庭を見下ろすことのできるテラスつき。また、2階の離れにあって、他のどの部屋とも隣り合っていないので、プライベートにこだわりたいかたにオススメです。
ドアのすぐ外がギャラリーになっているので、「寝泊まりできるアートスペース」感がもっとも強く、クマグスクでも一番人気の部屋なんだそうですよ!
歯ブラシやレザーなどは、有料ながらちゃんと用意されていますので、手ぶらで来てもなんとかなりそうですよ。
アート好きの集うカフェ&バー
また、朝食ありの宿泊プランにした場合には、このカフェバーで朝食をいただくことができます。
また、同宿のひとたちもアート好きが多いですから、夜のバータイムなどには、きっと話がはずむこと間違いないですよ。